。「止まっているものが突然動くと人間は驚くんだ」「傘お化け」で特許 山本良太君

asobi2006-10-20

「突然動くと驚く」ヒントに


 富山市立奥田北小6年の山本良太君(12)=写真=の発明品が、特許を取得することになった。発明協会によると、小学生の特許取得はこれまでおそらくないという。


 特許権が確定した「忘れ物防止装置」は、建物の出入り口付近に置くと人が通るたびにセンサーが反応。ビニール傘が数秒間ゆっくりと開閉して自分の傘を忘れていないか注意を促すしくみ。バサバサと開く様子から、良太君は「傘お化け」と呼ぶ。


 良太君は、北陸電力エネルギー科学館「ワンダーラボ」で傘の忘れ物が多いという新聞記事を読み、発明に取りかかった。アイデアのきっかけは、静かに座っていたペットの猫が突然立ち上がり、母の千恵子さん(46)がびっくりしたこと。「止まっているものが突然動くと人間は驚くんだ」とひらめいたという。


 部品は、廃車トラックからワイパーモーターを手に入れ、トランス(変圧器)は自分で作った。「第41回富山県発明とくふう展」で最優秀賞(発明協会会長奨励賞)を受賞、完成度が高かったことから勧められて03年11月に特許に出願した。約3年間の審査を経て、このほど特許が確定した。


 出願手続きを手伝った宮田特許事務所(富山市)の宮田信道所長は「傘を開閉する動きで人間の記憶を呼び起こさせる発想力が素晴らしい。柔軟な頭脳だから出たのだろう。素直な疑問を持ち続けていけば、きっと素晴らしい発明家になる」と話す。

その笑顔に特許。

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