10代のネットファイタークラブ体験レポ

http://japanese.chosun.com/site/data/html_dir/2004/02/02/20040202000069.html

先月28日午後1時10分、京畿(キョンギ)道・軍浦(クンポ)市のサンボン駅の切符売り場にストライプのジャージを着た身長181センチの10代の青少年が現れた。

 「あの…カフェからいらっしゃったのですか?」

 ひし形の縁の眼鏡をかけリュックを背負ったその少年(18)は自分の名を名乗らなかった。インターネットカフェで使うニックネーム「オースト」とだけ自分を紹介した。

 記者が「私は“虚弱体質”で大学を休学している」と言うと、その少年は安心したように笑い、言葉を続けた。「今日の集まりには8人程度が参加します。けんか強そうですね。…今日は血を見そうだな」

 今日の集まりは「強くなりたい」という名の「10代インターネットファイタークラブ」が主宰したもの。青少年だけで構成されたインターネットカフェの会員らが会い、勝負がつくまで1対1で戦うというもの。いわゆる「実戦の力」を育てるため、年齢や回数制限なしの無差別級「無制限格闘」だった。

 20〜30分が経過すると「イェンラレヌンカンヘッタ(昔は強かったの意)」(15)と「太極」(16)、「グレゴリー」(15)、「ピソゴスジャ(非俗語を使おうの意)」(15)、「ダークホース」(16)、「チャルサラボジャ(一生懸命生きようの意)」(16)、「ムン・ヒジュンフォーエバー」(12)らが姿を現した。お互いが簡単なあいさつを交わした。

 「イェッカン(イェンラレヌンカンヘッタ)、前より強くなったんだって?」
 「フフ…そりゃ戦ってみなきゃ分からないよ。チャルサラボジャさんはキック上達した?」

 会員数3万5000人を超えるこのカフェの規則は徹底した匿名性の保障。いくら以前からの知り合いだとしても、明らかにできるのはネット上のニックネームと年齢だけだ。

 午後1時40分頃、参加者全員が集まり、“戦いの場所”へと移動した。車が1台もないがら空きの某デパートの地上駐車場の3階。「太極」(16)がかばんからボクシングのグローブ2つを取り出しながら言った。

 「誰からにする?」

 勝負は片方が降参するか倒れるまでパンチとキックで攻撃するというもの。集まりの参加者は全員と無条件1度は戦うというのが“原則”だった。「太極」は「会員には勉強もできずけんかも弱い“仲間外れ”の男が多い」とし、「自分を馬鹿にしている奴らをやっつけて自分が上に立つには実戦を積まなければならない。だからファイタークラブに加入する」と話した。

 「太極」の最初の相手は「チャルサラボジャ」。2人は顔に保護用具をつけない状態で戦いを開始した。「太極」の左足が「チャルサラボジャ」の右側の頬を3〜4回強打した。バランスを失い始めた「チャルサラボジャ」は“回し蹴り”で反撃をしようとしたが、「太極」のパンチが腹部に当たり、結局倒れてしまった。近づいてみると鼻と頬が赤く腫れていた。

 次は記者と「オースト」(18)の番。「ただ見学だけしにきた」という記者に彼らは「一旦ここに来たらけんかするのが原則」と言い、ボクシンググローブをむりやり押し付けた。「オースト」は眼鏡をかけなおし、「年を取っているからといって大目に見ることはない」と右手の拳を振り回し始めた。しばらくして記者が“降伏”すると、ようやくけんかは終わった。

 すぐに評価が続いた。他の参加者たちが「チャルサラボジャ」と記者に一言ずつアドバイスした。